展示案内

辰野登恵子 ー身体的知覚による版表現

絵画空間の可能性に挑戦しつづけた辰野登恵子(1950-2014)。絵画のもつ力を信じ、一貫して平面による抽象表現を追求した真正の画家です。本展では辰野の版画制作に焦点を当て紹介します。

辰野の「版」表現は、東京藝術大学大学院在学中の1970 年代初め、絵画に表現のひとつとしてシルクスクリーン技法を取り入れたことに始まります。以来、油彩やアクリルによる絵画制作と往還するかたちで、シルクスクリーン、リトグラフ、銅版画、木版画と、豊かな発想力をもって「版」による表現へ果敢に取り組んでいます。

「版」を介することで、必然的に自身の意図と距離を置ける版画は、辰野にとって創作上の思索を深める媒体であり、いわゆる余技としての版画、複数性を特徴とする版画とは違う意味合いを持っています。

辰野の理性と感性の葛藤の延長線上にある、質としての空間やかたちの模索、身体的知覚による「版」表現をぜひ間近にご覧ください。

 

 

作家の現実感、生の感覚が見えてこそ絵はおもしろいのです。―辰野登恵子     (『版画芸術』1998年より)

会期 2022/04/19(火) ~ 2022/06/19(日)
開場時間・休館日

開館時間|10:00-17:00(入館は16:30まで)


休 館 日|月曜日

入館料

入 館 料|一般400(320)円/大学生以下無料


※ 65歳以上の方、障がいのある方とその付添いの方1名は半額


※( )内は20名以上の団体料金

開催者

主    催|BBプラザ美術館、株式会社シマブンコーポレーション


後    援|神戸市、神戸市教育委員会、朝日新聞神戸総局、神戸新聞社、産経新聞社神戸総局、毎日新聞神戸支局、読売新聞神戸総局、サンテレビジョン、ラジオ関西

関連プログラム・
イベント

関連イベント|ギャラリートーク「辰野登恵子―版画工房の制作現場」


2022年4月24日(日)14:00-15:30


講師:加山智章(版画工房エディション・ワークス主宰)


会場:BBプラザ美術館 展示室 参加無料(※要観覧券) 定員:40名

その他

出品作品|1980~2010年代の版画(シルクスクリーン・リトグラフ・銅版画・木版画)45点を中心に、油彩画、アクリル画、ドローイング、陶など、合計55点を展示予定。


 


*新型コロナウイルス感染拡大防止のため、展示内容や予定を変更する場合がございます