パリに彩られた画家たち マリー・ローランサンとその周辺
マリー・ローランサンが生まれた1883年のパリは、この都市がやがて世界の芸術の中心地となり、後にベル・エポックと呼ばれる繁栄の到来を予感させる時 期でした。19世紀半ばから始まった「パリ改造」による近代化と街全体の活気、第一次世界大戦の混乱、その後の享楽的な繁栄、そして第二次世界大戦の過酷 な経験は、ローランサンの人生とも重なり、時代のうねりのなかで、パリは多彩な画家を生み出しつづけています。
ローランサンは、女性の職業画家が稀な存在しない時代に、画家を目指してアカデミーに通い、そこでジュルジュ・ブラックと出会い、若い芸術家の溜ま り場《バトー・ラヴォワール(洗濯船)》に足を踏み入れます。前衛の芸術思想が次々と生まれるなか、ピカソや詩人アポリネールらと交流し、彼女独自の画風 を創り上げていきます。しかし、第一次大戦を挟み、亡命と離婚を経験。そして再び戻ったパリは、‘狂騒の時代’と呼ばれ、文化的成熟と、次の戦争までの刹 那的な享楽的雰囲気が混在する街でした。そこでローランサンが描き出した明るい色彩の幻想的で優雅な女性像は忽ち人気となり、彼女の才能は、バレエ・リュ スの公演「牝鹿」(1924年)の舞台衣装デザインにも活かされます。
彼女がパリで活躍した時代は、欧州に限らず日本の画家たちもパリに憧れ、活躍の場を求め、絶えず往来し、時代を共有しました。その後もパリは、行き 交う画家に異なる彩りを与えています。本展では、ローランサンとともに、さまざまにパリを交錯した画家たちの作品をご紹介いたします。
会期 | 2013/03/26(火) ~ 2013/05/26(日) |
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開場時間・休館日 | 開館時間:午前10時~午後6時(入館は5時30分まで) 休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌火曜日) |
入館料 | 一般300(240)円/大学生・専門学生以下無料 (65歳以上の方・障がいのある方とその付添いの方1名は半額 ※( )内は20名以上の団体料金) |
開催者 | 主催:BBプラザ美術館、株式会社シマブンコーポレーション 後援:朝日新聞神戸総局・神戸新聞社・産経新聞社・日本経済新聞社神戸支社・毎日新聞社・読売新聞神戸総局・サンテレビジョン・ラジオ関西 |
関連プログラム・ イベント |
ミュージアムコンサート vol.4 パリに魅せられた作曲家たち 日時:2013年5月19日(日)15:00開演 (開場:14:30)場所:BBプラザ美術館展示室 入場料:一律1000円(観覧料を含む)/全席自由/未就学児の入場不可 定 員:100名 チケットのご予約・お問合せ:メール、FAX、またはお電話にてお申込みください。 メール:bbp_museum2@shimabun.co.jp FAX:078-802-9287/TEL:078-802-7707 |