展示案内

開館3周年記念 卒寿を超えて「上前智祐の自画道」(前期)

このたび、関西の前衛美術グループ「具体美術協会」の創立メンバーでもあり、92歳を迎えた今もなお、新しい美術表現に挑み続ける上前智祐(うえまえ ちゆう)の展覧会を開催いたします。
上前智祐は1920(大正9)年京都府中郡(丹後半島)に生まれ、10代で南画を学んだ後、洋画に転向します。1947(昭和22)年に「第二紀会」第 1回展に入選、同年に洋画家・黒田重太郎に師事。1952(昭和27)年に吉原治良の作品に出会い、1954(昭和29)年に具体美術協会結成に参加、 1972(昭和47)年の解散まで在籍し、同協会を中心に活躍しました。
上前は、吉原に師事して以降、一貫して非具象絵画を追及しています。気の遠くなるような時間を積み重ねた、綿密な手作業による制作が基本となるその作品 群は、みる者を静かに圧倒し、かつて吉原治良が述べた「物質は物質のままでその特質を露呈したとき物語りをはじめ、絶叫さえする。物質を生かし切ることは 精神を生かす方法だ」(「具体美術宣言」藝術新潮 1956年12月号)という言葉を具現化しているといえます。
本展では初期の具象絵画から後年の非具象絵画、独創的な〝縫い〟による平面と立体作品、オブジェ、版画作品から選りすぐった130余点を前後期に分けて展観し、約70年に亘る上前智祐の〝自画道〟に迫ります。

会期 2012/11/03(土) ~ 2012/12/24(月)
開場時間・休館日 開館時間:午前10時~午後6時(入館は5時30分まで)
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌火曜日)・12月25日~1月4日
入館料 一般300(240)円/大学生・専門学生以下無料
(65歳以上の方・障がいのある方とその付添いの方1名は半額 ※( )内は20名以上の団体料金)
開催者 主催:BBプラザ美術館、株式会社シマブンコーポレーション
後援:朝日新聞神戸総局・神戸新聞社・産経新聞神戸総局・日本経済新聞社神戸支社・毎日新聞社・読売新聞神戸総局・サンテレビジョン・ラジオ関西
関連プログラム・
イベント

記念講演会:触覚性への志向/戦後美術と「具体」の関係の中で

講師: 木村重信(美術評論家、兵庫県立美術館名誉館長、大阪大学名誉教授)
日時: 2012年11月24日(土) 14:00~15:30 (開場:13:30)
場所: BBプラザ4F/シマブンホール
定員: 150名
聴講料料: 無料(要観覧券)
その他 開館3周年記念 卒寿を超えて「上前智祐の自画道」は前期・後期日程に分けて開催します。
前期 2012年11月3日(土) ~ 2012年12月24日(月)
後期 2013年1月5日(土) ~ 2013年2月17日(日)