写し人(びと) 三好和義写真展 ― 世界遺産 屋久島(前期)
このたび、BBプラザ美術館では、楽園シリーズで知られる写真家 三好和義の展覧会を開催いたし ます。
1958年、徳島県に生まれた三好は、中学の頃より写真を始め、14歳の時に吉野川堤防で撮影した牛の写真が徳島新聞に掲載されるなど早くから才能を発 揮します。1985年には、インド洋に浮かぶセイシェル、モルディブの島々の陽光あふれる風景を撮影した初の写真集「RAKUEN」を出版し、この作品に て第11回木村伊兵衛賞を当時最年少の27歳で受賞します。
その後も“楽園”は引き続き三好のライフワークとなり、タヒチ、ハワイなど太平洋上の南の島や、ヴェルサイユ宮殿(フランス)、紫禁城をはじめとする中 国全土の世界遺産を撮るなど精力的に海外で撮影をおこなう一方、国内においては、屋久島、富士山、四国八十八ヶ所や高野山など、大自然や霊場といった風土 色の撮影にも挑んでいます。また、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)からの依頼により撮影した日本各地の世界遺産―神社仏閣から白神山地、原爆ドーム まで―の作品は国際交流基金(JAPAN FOUNDATION)に買い上げられ、世界遺産の撮影にも深く関わっていきます。
三好は、20年以上に渡り、撮影の対象に、彼自身の“楽園”を見出し撮り続けてきました。彼の“楽園”は、かつての欧米人における憧れの地としての南国 の島々に留まらず、四国八十八ヶ所や屋久島、かつての栄華の色を残す平城京跡、そして仏像など日本人の心深く沁みこむ信仰や土地への愛着や安らぎを表す形 としての楽園とともに、新たな“楽園”を求めています。
本展では、“楽園”を追い求めた写し人・三好和義の作品の中より、1993年に世界遺産に登録された屋久島に日本の美の根源を尋ねた作品を展示いたしま す。作品は主に1998~2000年に撮影されていますが、登録から現在まで約20年という時間の中で、島を取り囲む環境は徐々に、また近年一部は劇的に 変化しています。変わらぬもの、変わっていくもの、変わらざるをえないもの、屋久島の海と山、水と大地、樹とそこに生きる生物、屋久島が有する生命の営み を、その自然の奥深さを写し留めた作品を、プリント、掛軸、屏風仕立てにより展示いたします。
会期 | 2011/03/12(土) ~ 2011/04/17(日) |
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入館料 | 一般300(240)円/高・大学生200(160)円/小・中学生100(80)円 (65歳以上の方・障がいのある方とその付添いの方1名は半額 ※( )内は20名以上の団体料金) |
開催者 | 主催:BBプラザ美術館 協力:株式会社楽園 後援:株式会社小学館、朝日新聞神戸総局、神戸新聞社、産経新聞神戸総局、日本経済新聞社神戸支社、読売新聞神戸総局、毎日新聞社、サンテレビジョン、株式会社ラジオ関西 |
その他 | *4月23日(土)14:00~15:30 三好和義氏によるギャラリートークをおこないます。 (観覧券のみ必要) 写し人(びと) 三好和義写真展 ― 世界遺産 屋久島は前期・後期日程に分けて開催します。 前期:2011年 3月12日(土) ~ 2011年 4月17日(日) 後期:2011年 4月19日(火) ~ 2011年 5月22日(日) |