展示案内

ジャック・ケルアック『オン・ザ・ロード』: ディスカバー アメリカ アゲイン

 このたび、BBプラザ美術館では、神戸市外国語大学英米学科のマシュー・セアドー教授を監修に迎え、ビート・ジェネレーション作家の先駆者として、第二次大戦後のアメリカ文化及びカウンターカルチャーに大きな影響を与えた小説家・詩人ジャック・ケルアック(1922-1969) を紹介する展覧会「Discover America Again: Kerouac Types On the Road ジャック・ケルアック『オン・ザ・ロード』: ディスカバー アメリカ アゲイン」を開催いたします。
 ジャック・ケルアックは、米国マサチューセッツ州のローウェルという小さな町でフランス系カナダ人の移民の家庭に生まれ、6歳の時初めて英語を学び始めました。中学・高校は地元のローウェルに通い、アメリカンフットボールの奨学金を得てニューヨークにあるコロンビア大学に学びましたが、約2年後に中退。その後海軍に入隊しますが、まもなく除隊、1947年からは小説On the Roadの基となるアメリカ大陸横断の旅をヒッチハイクで始めました。1957年に同小説が出版されると、多くの若者の愛読者と熱狂的な信奉者を生み、一躍文壇に名を馳せることとなりました。
本展では、ケルアックが同小説をタイプライターで 20 日間打ち続けた原稿(巻き物状になっており、スクロールと呼ばれる)を公開いたします。彼は後にこの長い紙をテープで貼り合わせ巻物にしました。このスクロールは、アメリカンフットボールチームのオーナーでもある個人コレクターが、2001年のオークションにおいて約2億4千万円で落札したことでも話題となりました。その後、アメリカの主要都市で展示され、ヨーロッパでは、パリやロンドン、バーミングガムでの展示やイベントが開催されました。神戸での開催は、アジア初となります。古いアメリカ地図も展示し、広大なアメリカの町、都市、森、山、草原を旅する疑似体験の場を提供できればと願っています。
 また、展示された古いタイプライターに実際に触れていただくことによって、ケルアックの旅行記作家としての文筆力と感受性も伝えることができればと考えています。ビート・ジェネレーションが現代の人々にもなお訴えかける同時代性をもっていることをご理解いただけるのではないでしょうか。このように関連資料も交えて、ケルアックが旅したアメリカ大陸をビジュアル化し、ビート作家を再考しながらケルアックの足跡と魅力の本質に迫る機会となれば幸いです。
原稿展示だけでなく様々なイベントの同時開催を企画しています。日本初のこの貴重な機会に文学的財産が教えてくれるものは何なのか、旅するとはどういうことなのか、生きるとはどういうことなのか、このような問いかけに向き合い、共有する場を提供し、阪神・淡路大震災から25年を経た神戸から世界へとつなぐメッセージを発信したいと考えています。

 

ジャック・ ケルアック(1922-1969/小説家・詩人)
アメリカ・マサチューセッツ州生まれ。コロンビア大学在学中に、後にビート・ジェネレーションと呼ばれる作家仲間、アレン・ギンズバーグやウイリアム・バロウズらに出会う。主な著書に『地下街の人びと(1953)』『荒涼天使たち (1956)』『禅ヒッピー(1957)』『孤独な旅人(1960)』などがある。

 

On the Road(オン・ザ・ロード)』
多くの若者に影響を与えたケルアックの代表作。On the Roadは、ケルアック自身が投影されている主人公サル・パラダイスの心眼を通して、戦後のアメリカに生きる人々が雄大な風景に彩られながら写し出される。人は与えられた人生をどう生きているのか。サルは、路上で遭遇する人々や出来事の繋がりが不思議でならない。また、サルの好奇心は花火のように燃え続ける人々を追い求め、熱狂的なジャズに魂を揺さぶられながらも常に放浪者の存在に心を向けるのである。ボブ・ディランやデヴィッド・ボウイ、ニール・ヤングといったミュージシャンたちの他に、ヴィム・ベンダースやジム・ジャームッシュといったロードムービーには欠かせない映画監督にも影響を与えた。

会期 2020/04/25(土) ~ 2020/05/31(日)
開場時間・休館日

開館時間 :10:00 ― 18:00(入館は17:30まで)


※4月25日[土]は13:00 より開館


 


休 館 日: 月曜日 ※ 但し5/4開館、5/7休館

入館料

入館料:一般400(320)円/大学生以下無料


※ 65歳以上の方、障がいのある方とその付添いの方1名は半額


※( )内は20名以上の団体料金

開催者

主   催  公立大学法人神戸市外国語大学・BBプラザ美術館


監   修  マシュー・セアドー(神戸市外国語大学 英米学科教授


後   援    駐大阪・神戸米国総領事館、日本アメリカ文学会関西支部、神戸市、神戸市教育委員会、朝日新聞神戸総局、神戸新聞社、産経新聞社、毎日新聞神戸支局、読売新聞神戸支局、サンテレビジョン、ラジオ関西